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股関節の整体

股関節の位置

股関節は、鼡径部の中央やや下の奥にあります。

股関節に可動域制限や痛み、引っ掛かり感、詰まり感や、鼡径部に痛み、などの症状がある場合の当院での整体施術についてご紹介します。
股関節の可動域制限や痛みの原因は、股関節を取巻く関節包や靭帯の拘縮、筋膜の癒着、股関節を動かす筋肉の拘縮、過緊張、骨盤や腰椎の歪みなどです。
これらの、原因となる問題を見つけて改善することで、股関節や鼡径部の症状が解消されます。

股関節の大腿骨頭変位の検査

股関節の大腿骨頭変位の検査

仰臥位で膝を立て屈曲方向に押し股関節の可動制限、遊び、膝の高さの左右差を確認します。
可動制限のある側で、膝の高さが高ければ骨頭の前方変位、低ければ骨頭の後方変位の可能性があります。
また骨盤や腰椎の歪みが股関節に影響を与えている可能性もあります。

股関節の可動域検査

股関節の可動域検査

側臥位で大腿を伸展方向と屈曲方向に動かし可動範囲を確認します。

屈曲(膝は屈曲) 125°(腰椎骨盤と連動して)、伸展 20°、
外転 40°、内転 25°、
外旋 45°、内旋 35°
それぞれの可動範囲や可動最終域での遊び(硬さ)などをみます。
可動域の制限は、関節包や靭帯、筋の拘縮、過緊張などが考えられます。

⇒股関節の運動用語

股関節の靭帯

股関節は、関節包で覆われ、腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯、坐骨大腿靭帯で補強されています。

腸骨大腿靭帯

股関節の伸展を制限します。

恥骨大腿靭帯

股関節の伸展と外転を制限します。

坐骨大腿靭帯

股関節の伸展と内旋を制限します。

股関節の関節包を補強する靭帯、腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯、坐骨大腿靭帯

頸体角

頸体角が異常の可能性も考えて検査します。
頸体角とは、大腿骨頸部と大腿骨骨幹部のなす角度で、正常は125°です。
それより大きいものを外反股、小さいものを内反股といいます。
頸体角の異常は、高いストレスが股関節に加わり関節の変形や痛み、歩行の異常を引き起こすことがあるため、股関節の置換術(手術)が必要になる可能性があります。

股関節の正常な頸体角、内反股、外反股

※整体の検査で頸体角の異常は鑑別できません。

前捻角

前捻角が過度であったり後捻の可能性も考えて検査します。
足の向きなどの見た目で矯正が必要かどうかの判断はできません。最大内旋~最大外旋の範囲をみます。
前捻角とは、大腿骨頸部と大腿骨骨幹部のあいだの捻れの角度で、正常は15°です。

股関節の正常な前捻角、後捻、過度な前捻角

※整体の検査で前捻角の異常は鑑別できません。

股関節の筋力検査と触診

状態に応じて、股関節の屈曲、伸展、外転、内転、外旋、内旋、でそれぞれ筋力検査をおこない、筋の拘縮、過緊張、圧痛、弱化などをみます。

股関節の屈筋

腸腰筋(腸骨筋、大腰筋)、大腿直筋、縫工筋、大腿筋膜張筋
大腰筋の筋力検査 

股関節の伸筋

大殿筋、半腱様筋、半膜様筋、大腿二頭筋長頭、大内転筋伸展頭

股関節の外転筋

中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋

股関節の内転筋

恥骨筋、長内転筋、薄筋、短内転筋、大内転筋
恥骨筋の筋力検査 

股関節の外旋筋

大殿筋、縫工筋、外旋六筋

股関節の内旋筋

中殿筋、小殿筋、大腿筋膜張筋
中殿筋の筋力検査

施術

股関節の可動域制限があった場合、関節包や筋の伸長、弛緩、癒着の解消などの施術を行い可動域の改善を図ります。

股関節関節包が拘縮すると関節反射性の筋攣縮が起こり股関節周りの筋肉が過緊張します。
そのため、まず関節包を弛緩させます。筋の過緊張や拘縮が残る場合は、神経筋反射を利用した筋弛緩法を行い弛緩させます。

※施術は六層連動操法、カイロプラクティック(ボキボキしません)、神経筋反射を利用した手技にて行います。直接筋肉を揉んだりしません。

矯正技術の詳細は、受講したセミナーの内容を公開してしまうことになるため記述しません。ここでは『どんなことをされるのか?』不安な方のために施術の雰囲気と施術理由などをお伝えしています。

施術例

股関節矯正・例

股関節の矯正

大腰筋の筋弛緩・例

大腰筋の筋弛緩

股関節の伸展制限の施術例

過緊張、拘縮すると股関節を伸展制限する筋、関節包、靭帯、大腿神経の圧迫

関節包の上前方、上外側を弛緩させます。
関節包の上前方、上外側が弛緩することで、腸骨大腿靭帯、恥骨大腿靭帯、おもな股関節の屈筋の関節反射性の筋攣縮が解消されます。
ここで、伸展可動域を再検査して改善が不十分な場合は、各股関節屈筋にアプローチ(カウンターストレイン、神経筋反射による均弛緩法、直接ほぐす、など)します。

腸腰筋が過緊張すると鼡径靭帯と腸腰筋に挟まれる大腿神経が絞扼され鼡径部に痛みを発することがあります。
股関節の可動域が改善することでこういった鼡径部の症状改善も期待できます。

運動連鎖の問題

股関節は、骨盤の歪みや傾きによって可動域に制限を受けます。
骨盤の傾きは、腰椎前弯が大きくなると骨盤は前傾、腰椎前弯が無くなるか後弯すると骨盤は後傾します。
こういった繋がり(運動連鎖)があるため、股関節に可動域制限がある場合、腰椎や骨盤の仙腸関節の調整も必要です。
また、膝関節の屈曲での拘縮や足関節の背屈での拘縮などが股関節に影響している場合もあります。

骨盤の傾きと股関節の可動域制限

骨盤が後傾すると大腿骨は外旋し、股関節での寛骨臼と大腿骨頭との接触面が狭くなり体重の負荷が一部に集中するため、骨が耐えられず変形性股関節症を発症する確率が高くなります。

再検査

施術後または施術途中、関節可動域や筋力検査を再度行い施術前との変化を確認します。
お身体の状態によっては、日を置いて繰り返し施術する必要があります。