大内転筋の付着部(起始と停止)
起始:
恥骨下枝、坐骨枝、坐骨結節
停止:
大腿骨殿筋粗面の内側、
大腿骨粗線内側唇、
内転筋結節
大内転筋の作用
股関節で大腿を内転、
股関節で大腿の屈曲を補助(前部線維)、
股関節で大腿を伸展(後部線維)、
股関節で骨盤を後傾(後部線維)
大内転筋の支配神経と動脈
神経:
閉鎖神経後枝(L2、L3、L4)
坐骨神経(L4、L5、S1)
動脈:
内側大腿回旋動脈、
大腿深動脈の貫通枝、
閉鎖動脈、
膝窩動脈の筋枝
大内転筋のトリガーポイントと関連痛
●がトリガーポイントの位置、
赤く塗った領域がトリガーポイント関連痛領域です。
鼡径部、恥骨、股関節、下腹部や骨盤内臓器が含まれます。
大内転筋のトリガーポイントを引き起こす要因
筋肉の酷使(スキーや乗馬)、
内転させた大腿を下にして横向きに眠ったり、長時間脚を組んで座ることで、大内転筋を長時間短縮する、
など。
身体への影響
大内転筋のトリガーポイントは、
就寝中の下肢の肢位を決めづらい、
骨盤内に疼痛、
性交中に疼痛、
などを引き起こす傾向があります。
鑑別すべき疾患や症状
大内転筋のトリガーポイントは、
内転筋の腱炎・骨膜炎、
鼡径ヘルニア、
前立腺炎、
内臓疾患や女性生殖器疾患、
閉鎖神経の絞扼、
陰部大腿神経の絞扼、
などとの鑑別が必要です。