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足裏の痛み、足底腱膜炎(足底筋膜炎)

長時間歩いたり、ランニング、立ち仕事などで立ちっぱなしが続くと、
土踏まず、踵(かかと)、足の指の付け根など、足の裏が痛くなるのは、
足底腱膜が過剰に伸長され足底腱膜炎(足底筋膜炎)を起こしているからかもしれません。

足底腱膜炎(足底筋膜炎)とは、
足底腱膜の炎症で、腱膜に小さな断裂を伴うことがあります。この状態が続くと骨棘が発達し足底腱膜と一体になることがあります。
足底腱膜は足底筋膜の中心で最も強い部分です。
慢性的な炎症や繰り返しコルチゾール注射を受けることによって足底腱膜が弱くなっているときに衝撃がかかると断裂することがあります。
足底腱膜炎の痛みや圧痛は、踵骨と足底腱膜が結合している部分の内側や中央に生じます。
また、朝のこわばりも足底腱膜炎の特徴です。

足底腱膜炎と足の裏の痛みスーパーフィシャル・バック・ライン

足底腱膜炎の原因と対策

足底腱膜が炎症を起こす原因として、靴が合わない、歩き方が悪い(足に掛かる体重の分布が偏る)、偏平足、凹足(甲高の足、高いアーチの足)、足関節の背屈制限、足の過度の回内、足のアーチ部の外傷(ジャンプによるものが多い)、長時間の立ち仕事、肥満などが考えられます。

元々、
偏平足や凹足、過度の回内足、肥満による過負荷などがあっても全ての人が足底腱膜炎になるわけではありませんが、足底腱膜炎を発症すると治りにくい傾向があるように思います。

また、
治療をしているのに、土踏まず、踵(かかと)など、足裏の痛みがなかなか治らない場合、足底腱膜に繋がる筋膜に問題があるかもしれません。

偏平足

偏平足の足裏の痛み、足底腱膜炎

偏平足では、足のアーチが落ち込み足底腱膜の付着部の距離が前後に伸びます。そのため足底腱膜は常に牽引されます。
さらに、歩行時は中足趾節関節が背屈することで足底腱膜が過剰に伸長され土踏まずや足裏全体に痛みが出ます。

対策

土踏まずや足裏の痛みが治るまでは、
足アーチを補助する靴底ソールの使用や、
歩くときは、まめに休息をとる、歩幅を狭くして歩くなど、足底腱膜の負荷を少しでも減らし回復を促す工夫が必要です。

凹足(甲高の足、高いアーチの足)

凹足、甲高の足の足裏の指の付け根の痛み、足底腱膜炎

歩行の立脚初期に足のアーチがバネのように衝撃を吸収しますが、凹足(甲高の足、高いアーチの足)では足のアーチの落ち込みが大きくなり足底腱膜が過剰に牽引されます。
足が硬い凹足では、足底腱膜よりも種子骨に負荷がかかり種子骨炎を引き起こし、指の付け根に痛みが出やすくなります。

対策

足アーチを補助する靴底ソールの使用や、
土踏まずや足の指の付け根など足裏の痛みが治まるまでは、歩くときまめに休息をとる、歩幅を狭くして歩くなど、足底腱膜の負荷を少しでも減らす工夫が必要です。
また、足が硬い場合は、手で足を捻るなどして柔軟性を出します。

足関節の背屈制限

足関節の背屈制限から足裏の痛み足底腱膜炎

足関節に背屈制限があると、歩行の立脚終期で足関節が背屈(最大10°)できないとその不足分を中足趾節関節で補うため足底腱膜が過剰に牽引され足裏に痛みが出ます。

対策

ハムストリングスやヒラメ筋のストレッチを行い、大腿から下腿の裏側の筋膜を伸ばすことで足関節の背屈可動域を広げます。
ストレッチは踵が床から浮かないようにして行います。

足裏の痛みを治すハムストリングスのストレッチ

足裏の痛みを治すヒラメ筋のストレッチ

足の過度の回内

足の過度の回内から足裏の痛み足底腱膜炎

歩行の立脚初期には足が回内し衝撃を吸収しますが、足が過度に回内すると足底腱膜が過剰に牽引され炎症を起こします。
また、間違った歩き方をしていて本来回内しないタイミングで回内してしまって過回内となっていることもあります。

対策

足裏の痛みが治るまでは、
足アーチを補助する靴底ソールの使用や、
歩くとき、膝が真直ぐ前に出るように意識して歩くようにします。
歩くとき、膝が内側に入ると下腿が内旋し足が過度に回内してしまいます。

過負荷

過負荷による足裏の痛み足底腱膜炎

長時間の立ち仕事では持続性の負荷、
ウォーキングやジョギング、ランニングでは反復性の衝撃、
重い荷物を持つことが多い人や肥満(BMIが30以上)の人は立位で通常より大きな牽引のストレスが足底腱膜にかかります。

BMI = 体重(kg) ÷ (身長(m)×身長(m) )

対策

土踏まず、踵(かかと)など、足裏の痛みが治るまでは、
足アーチを補助する靴底ソールの使用や、
ウォーキング、ジョギング、ランニングは控え、
歩くときはまめに休息をとる、歩幅を狭くして歩くなど、足底腱膜の負荷を少しでも減らす工夫が必要です。

足底腱膜に繋がる筋膜の問題

足底腱膜は、アナトミートレインでいうスーパーフィシャル・バック・ライン(SBL)の一部で、
趾骨底面(足の指の付け根)から、短趾屈筋→足底腱膜→踵骨→アキレス腱→腓腹筋→大腿骨顆→ハムストリングス→坐骨結節→仙結節靭帯→仙骨→腰仙椎筋膜→脊柱起立筋→後頭骨稜→帽状腱膜→前頭骨眼窩上隆起(眉毛のあたり)へと繋がっています。
スーパーフィシャル・バック・ラインの関節可動制限や筋膜の癒着は足底腱膜炎の原因になります。

対策

セルフでスーパーフィシャル・バック・ライン全体を調整することは難しいですが、
アキレス腱やハムストリングスのストレッチで足底腱膜にかかるストレスを減らすことができます。
できれば、アナトミートレインに詳しい治療院にご相談することをお勧めします。

足底腱膜炎の整体施術

なかなか治らない足裏の痛みを治すには、
全身を診る必要があります。
当院では、主にスーパーフィシャル・バック・ラインに関わる関節や筋肉、筋膜を調整することで足底腱膜にかかるストレスを取り除き炎症の終息を図ります。