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歩き出すとき左踵が痛い・症例

主訴

歩き出すとき左踵が痛い。
整形外科では足底筋膜炎と診断された。
50歳代、女性、
デスクワーク。

歩き出すとき左踵が痛い(症例)

問診

痛む部位は?

左足踵の底側母趾側で土踏まず寄り。
母趾外転筋の起始部のあたり

痛みの種類は?

体重が掛かるとじわーっと痛くなる感じ。

痛くなるタイミングは?

朝起床して1~2歩、座った後立ち上がり歩き出すとき。
数歩歩くと痛くなくなるが、長時間歩くと痛くなる。

いつから?きっかけは?

ここ1カ月。
きっかけはハッキリ分からないが、足を捻った記憶がある。

他で治療は受けましたか?

整形外科で足底筋膜炎と診断されたが特に治療は受けていない。
問診のみで、レントゲンや超音波エコーなどの検査はしていない。

評価

左足根骨の可動性が悪い。
舟状骨が内側に出ている。

動作での痛み確認

痛みの再現、
座ってから立って歩こうとすると痛みがある。

仙腸関節の可動性検査

立位、
右AS腸骨、左PI腸骨。

座位、
右AS腸骨。

上部胸椎の可動性

座位、
首の前屈で右側上部胸椎可動性なし。
首の後屈で左側上部胸椎可動性なし。

脊柱の可動性

伏臥位での脊柱可動性検査、
腰椎右側はほとんど可動性がない。
腰部の筋肉の張りが強い。
上部胸椎も右側の可動性がほとんどない。
胸郭も右側の可動性がない。

施術

六層連動操法

左足根骨の可動化のみ。

施術後評価

初回は、左足根骨を可動化するための施術だけで終わった。
施術前の痛みの再現で、座ってから立って歩こうとすると痛みがあったのは、『楽になったような気がする』くらいに変化した。

1週間後2回目。
初回の施術以降、朝起床してすぐの痛みは出なくなった。
仕事中、休憩に行くのに立ち上がるとき痛みが出る。
施術は六層連動操法で、
左足根骨、左膝の内旋制限、股関節、仙腸関節、肋椎関節、腰仙部、腰椎を調整した。

1週間後3回目。
多少違和感が出るときがあるが、痛みは出なくなった。
施術は六層連動操法で、
前回と同様に、左足根骨、股関節、仙腸関節、肋椎関節、腰仙部、腰椎を必要に応じて調整した。

考察

結果的に、左踵の痛みは、左足根骨の可動制限と左膝の内旋制限が原因と考えられる。
左足の開帳の動きと下腿の内旋がうまく連動して行われず、母趾外転筋かその付近の靭帯にイレギュラーな負荷が掛かっていたと思われる。