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肩から背中と腰がだるい、たまに痛み・症例

主訴

肩から背中、腰にかけてだるい感じ、
たまに腰が痛い。
60歳代、女性、
デスクワークで一日中パソコン作業をしている。

肩から背中と腰がだるい、たまに痛みがある(症例)

問診

だるくなる部位は?

首と肩の付け根あたりから背中と腰にかけてだるい感じ。

どういうときだるくなりますか?

常にだるい。
仕事で2時間くらい座っていると、つらくて身体を動かしたくなる。

痛む部位は?

腰部から仙骨のあたり。

痛みの種類は?

常に張っていて張りが強くなるような感じの鈍痛。

いつから?きっかけは?

ここ数年。
仕事で一日中座ってパソコン作業をしているから?

痛むタイミングは?

寝ていて起き上がるとき腰が痛い。
特に朝起きるとき。

評価

動作での痛み確認

仰臥位で、
両膝を立て、横に膝を倒す動作で可動域が狭い(45°くらい)。
また、左に膝を倒すと右腰に張るような痛みが出る。
仰臥位から起き上がるとき腰部に痛みが出る。

立位で、
側屈、回旋で反対側に軽い痛みが出る。
股関節は軟らかく、前屈すると床に手が付く。

仙腸関節の可動性検査

立位、
両側仙腸関節前後方向とも可動性なし。
右脚で立つとふらついて安定しない。

座位、
両側仙腸関節可動性なし。
腰椎の可動域が狭い。

上部胸椎の可動性

座位、
首の前後屈で右側上部胸椎可動性なし。

股関節の可動性

可動域は標準的だが、他動で動かしたとき常に力が入る。

仙腸関節と脊柱の可動性

伏臥位での仙腸関節と脊柱の可動性検査、
両側仙腸関節可動性がない。
右上後腸骨棘に圧痛あり。
腰椎全体と上部胸椎はほとんど可動性がない。
腰部の筋肉が張っていて硬い。弦楽器の弦のよう。

施術

六層連動操法

股関節、
仙腸関節、
肋椎関節、
胸肋関節、
肋骨間、
脊柱全体(クロックダイヤルリリース、腰椎、胸椎、頸椎)

対側の筋を使った神経筋反射療法

大胸筋、
三角筋、
僧帽筋の筋弛緩。

施術後評価

仰臥位で両膝を立て、左に膝を倒すとき出ていた右腰の張るような痛みは無くなり可動域も少し広がった(60°くらい)。
仰臥位から起き上がるときに出た腰部の痛みは出なくなった。

立位ででの側屈、回旋で出ていた痛みは出なくなった。
伏臥位での右上後腸骨棘の圧痛は消失した。
腰部の筋肉の張りがとれ弛緩した。

本人の感覚では、施術前と比較すると『大分軽くなったがまだ少し張る感じはある』とのこと。

1週間間隔で2~4回目の施術を行った。
初回の施術以降、常にだるいという感じは無くなった。
起床時の腰の痛みはまだ出る。
初回と同じように施術した。
六層連動操法で
股関節、仙腸関節、肋椎関節、胸肋関節、肋骨間、腰椎、胸椎、頸椎を評価し必要に応じて施術した。
神経筋反射療法は
大胸筋、三角筋、僧帽筋を筋弛緩目的で施術した。

1週間後(5回目)。
少し張るが起床時の腰の痛みは出なくなった。
施術は前回までと同様に行った。

1週間後(6回目)。
硬かった腰椎、胸椎、頸椎の椎間関節は一通り動きが出てきた。
仰臥位で両膝を立て、横に膝を倒す動作では、ほぼ90°まで倒れるようになった。

考察

伏臥位で腰部の脊柱起立筋が張ったままだったり、他動で脚や上肢を動かそうとしたとき、常に力が入り脱力できていなかった。
常に筋肉が緊張している状態のため、血流が悪くなり酸欠になりまた疲労物質が蓄積され、だるくなっていたと考えられる。

腰部の痛みは、仙腸関節と腰椎椎間関節の可動性が悪かったため、その部位の多裂筋など脊柱起立筋に過負荷が掛かっていたことによると思われる。

デスクワークでパソコン作業が多いということで、肩まわりの筋肉が元々の原因の可能性もある。
そのため、神経筋反射療法で大胸筋、三角筋、僧帽筋など肩まわりの筋弛緩も行った。