三角筋の付着部(起始と停止)
起始:
前部線維:鎖骨の外側1/3の前縁の上面、
中部線維:肩峰の外縁の上面、
後部線維:肩甲棘後縁の下唇
停止:
上腕骨の三角筋粗面
三角筋の作用
全線維:
肩関節で上腕を外転
前部線維:
肩関節で上腕を屈曲
肩関節で上腕を内旋
肩関節で上腕を水平内転
後部線維:
肩関節で上腕を伸展
肩関節で上腕を外旋
肩関節で上腕を水平外転
三角筋の支配神経と動脈
神経:
腋窩神経(C5、C6)
動脈:
後上腕回旋動脈、
胸肩峰動脈の三角筋枝
三角筋機能障害の影響
三角筋の筋力低下
重力に抗して腕を外転して持ち上げにくくなります。
三角筋と棘上筋が麻痺すると、腕を吊しておかないと 肩関節が亜脱臼しやすくなります。
三角筋のトリガーポイントと関連痛
●がトリガーポイントの位置、
赤く塗った領域がトリガーポイント関連痛領域です。
三角筋のトリガーポイントを引き起こす要因
筋肉の酷使、
上腕を長時間外転する、
スキー中のストックの使い過ぎ、
外傷、
注射、
上腕を長時間伸展する(三角筋後部のトリガーポイント)、
上腕を長時間屈曲する(三角筋前部のトリガーポイント)、
棘上筋または棘下筋のトリガーポイント、
など。
身体への影響
三角筋のトリガーポイントは、
筋力低下により肩関節で上腕を水平まで外転するのが困難、
肩関節で上腕を伸展するときの筋力低下(三角筋後部のトリガーポイント)、
肩関節で上腕を屈曲するときの筋力低下(三角筋前部のトリガーポイント)、
三角筋深部に痛み、
などを引き起こす傾向があります。
鑑別すべき疾患や症状
三角筋のトリガーポイントは、
回旋筋腱板断裂、
上腕二頭筋腱炎、
肩峰下滑液包炎、
三角筋下滑液包炎、
肩甲上腕関節炎、
肩鎖関節炎、
C5神経圧迫、
などとの鑑別が必要です。