右大腿つけ根の外側や臀部に痛み・症例

右股関節に体重がかかると、右大腿つけ根の外側や臀部が痛くなる。
足を上げて回すとカクッと音が鳴る。
50歳代、女性、
日常、（体重かかると痛いので）座っていることが多い。

右大転子上の奥と右臀部の奥、
右中殿筋と右梨状筋のあたり。

常に張っていて張りが強くなるような感じの鈍痛。
圧痛もある。

半年前頃から。
無理な動きをして右の股関節がずれた感覚があった。
股関節が痛くなる以前、膝が痛くて曲げられなかった時期がある。

どんな動作でも右股関節に体重がかかると痛む。
歩いたり、立っているだけでもつらい。

立位で、
右脚に重心移動すると痛みが出る。

立位、
右仙腸関節前後方向とも可動性なし。

座位、
右仙腸関節可動性なし。

座位、
首の前後屈で左側上部胸椎可動性なし。

他動で動かしたとき、右股関節の可動域は左より狭いが痛みは無い。

伏臥位での仙腸関節と脊柱の可動性検査、
右仙腸関節可動性がない。
腰仙部から腰椎全体の右側はほとんど可動性がない。

股関節と腰仙部を中心に施術した。

右の中殿筋と梨状筋に圧痛があったため、対側の筋を使って筋弛緩と強化を行った。

立位での、
右脚に重心移動すると出る痛みは多少軽くなった。

翌日2回目の施術を行った。
前回（昨日）のあと『歩くときの痛みは大分改善した』とのこと。
施術前、右脚に重心移動すると角度によってはまだ痛みが出たが、施術後はその痛みもなくなった。

『足を上げて回すとカクッと音が鳴る』のはまだあり。

右の仙腸関節と腰仙部の動きがほとんど無く、仙腸関節機能障害の関連痛の可能性が考えられる。
また、股関節まわりの靭帯や筋肉（特に中殿筋と梨状筋）に過剰な負荷がかかり痛みを発していたとも考えられる。