- 1. 頭蓋骨の構成
- 1.1 脳頭蓋(8個)
- 1.2 顔面頭蓋(14個)
- 2. 頭蓋骨の個々の骨の名称
- 2.1 頭蓋骨の名称・前面
- 2.2 頭蓋骨の名称・側面
- 2.3 頭蓋骨の名称・後面
- 3. 頭蓋骨下面の各部位の名称
- 4. 縫合(ほうごう)
- 4.1 縫合の形状の分類
- 4.2 縫合の名称
- 4.2.1 縫合の名称・前面
- 4.2.2 縫合の名称・側面
- 4.2.3 縫合の名称・後面
- 4.2.4 縫合の名称・上面
- 4.3 成形模型の写真
- 5. 頭蓋骨の動き
1. 頭蓋骨の構成
頭蓋骨は22個あり、一部を除き縫合という不動関節で複雑に組み合わさっています(舌骨をいれると23個)。
脳を入れる部分を脳頭蓋(のうとうがい)、
顔面をつくっている部分を顔面頭蓋(がんめんとうがい)といいます。
22個ある頭蓋骨の骨のうち下顎骨(下アゴ)を除く21個の骨は、縫合とよばれる関節で連結されています。
1.1 脳頭蓋(8個)
前頭骨、頭頂骨(左右)、側頭骨(左右)、後頭骨、蝶形骨、篩骨
1.2 顔面頭蓋(14個)
下顎骨、上顎骨(左右)、口蓋骨(左右)、頬骨(左右)、鼻骨(左右)、涙骨(左右)、鋤骨、下鼻甲介(左右)
⇒ページ先頭へ戻る2. 頭蓋骨の個々の骨の名称
2.1 頭蓋骨の名称・前面
前頭骨、頭頂骨、鼻骨、涙骨、蝶形骨、側頭骨、頬骨、鋤骨、上顎骨(眼窩下孔、前鼻棘)、篩骨(垂直板、中鼻甲介)、下鼻甲介、下顎骨(オトガイ孔、オトガイ隆起、オトガイ結節)
⇒ページ先頭へ戻る2.2 頭蓋骨の名称・側面
前頭骨、頭頂骨、鼻骨、涙骨、篩骨、上顎骨(眼窩下孔、前鼻棘)、頬骨、蝶形骨、(頬骨弓)、側頭骨(外耳孔、乳様突起、茎状突起)、後頭骨、下顎骨(筋突起、下顎頭、関節突起、下顎枝、下顎体、下顎角、オトガイ孔)
⇒ページ先頭へ戻る2.3 頭蓋骨の名称・後面
頭頂骨、側頭骨(乳様突起)、後頭骨(外後頭隆起、外後頭稜、上項線、下項線)、下顎骨(顎舌骨筋線、顎下腺窩、二腹筋窩、下顎孔、下顎角、オトガイ棘)
⇒ページ先頭へ戻る3. 頭蓋骨下面の各部位の名称
後頭骨、大後頭孔、後頭顆、窩管、底部、咽頭結節、外後頭隆起、外後頭稜、上項線、下項線、舌下神経管、
破裂孔、頚静脈孔、
側頭骨、頬骨突起、関節結節、下顎窩、茎状突起、頚動脈管、外耳孔、乳様突起、茎乳突孔、岩様部、錐体乳突部、乳突切痕、頚静脈窩、
蝶形骨、翼状突起、大翼、卵円孔、棘孔、
後鼻孔、
口蓋骨、水平板、大口蓋孔、小口蓋孔、錐体突起、後鼻棘、
上顎骨、頬骨突起、口蓋突起、切歯孔、
鋤骨、鋤骨翼、
蝶後頭軟骨結合、正中口蓋縫合、横口蓋縫合、後頭乳突縫合
4. 縫合(ほうごう)
縫合とは頭蓋骨だけにみられる骨の連結で、繊維性緻密結合組織の薄い層によって連結しています。
成人の縫合は不動関節。幼児や子供の縫合は可動性をしめすこともあります。
いくつかの縫合は小児期のみ縫合として存在し、成人では骨化し骨性に癒合(骨結合)します。
4.1 縫合の形状の分類
鋸状縫合
接する骨が互いに鋸の歯のようになっていて組み合わさるもの
鱗状縫合
接する骨の縁が鱗のように次第に薄くなって組み合わさるもの
平面縫合
接する骨の接触面が平面であるもの
4.2 縫合の名称
※下図は縫合の場所を説明していて、縫合の形状は実際と異なります。
縫合の形状は、『4.3 成形模型の写真』に掲載しているの実物標本から形取った成形模型の写真を参考にしてください。
※蝶後頭軟骨結合は蝶形骨と後頭骨間の連結で軟骨結合です。『3. 頭蓋骨下面の各部位の名称』に掲載しています。
※前頭縫合は成人では骨性に癒合しています。(図には記載無し)
4.2.1 縫合の名称・前面
冠状縫合、蝶前頭縫合、蝶頬骨縫合、前頭鼻骨縫合、前頭上顎縫合、前頭頬骨縫合、鼻骨間縫合、鼻骨上顎縫合、頬骨上顎縫合、上顎間縫合、涙骨上顎縫合
4.2.2 縫合の名称・側面
冠状縫合、頭頂乳突縫合、ラムダ縫合、後頭乳突縫合、鱗状縫合、蝶鱗縫合、側頭頬骨縫合、頬骨上顎縫合、蝶頬骨縫合、蝶前頭縫合、前頭頬骨縫合、鼻骨上顎縫合、 涙骨上顎縫合、涙骨篩骨縫合、テリオン、アステリオン
4.2.3 縫合の名称・後面
矢状縫合、ラムダ、ラムダ縫合、頭頂乳突縫合、後頭乳突縫合、アステリオン
4.2.4 縫合の名称・上面
プレグマ、冠状縫合、矢状縫合、ラムダ、ラムダ縫合
⇒ページ先頭へ戻る4.3 成形模型の写真
以下は実物標本から形取った成形模型です(ソムソ社製・頭蓋骨模型)
正面
左側面
後面上から
正面右上から
後面左上から
5. 頭蓋骨の動き
縫合には、僅かな動きがあります。
手で触った感覚では全体的に膨らんだりしぼんだりする感じですが、頭が大きくなったり小さくなったりするわけではありません。
頭が、上下に縮んだとき前後左右が広がり、上下に伸びたとき前後左右が狭くなります。
目で見ても分らない程度の動きです。
感覚的には鱗状縫合は1~2ミリ程度動くように感じますが、
ほかの縫合は、例えるなら、健康な歯茎の前歯を指でつまんで動かすくらいの動きです。
動きというよりは、遊びです。
※正確な図は解剖学アトラス、解剖学図譜など医学書等をご覧ください。
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