主訴
座ってるとお尻の奥が硬くなり、左大腿の外側が張ってくる。
痛みはない。
60歳代、男性、
デスクワークでパソコン作業が多い。
問診
症状と部位は?
両側のお尻の奥(梨状筋のあたり)が硬くなる、 左大腿の外側が張ってくる。
どういうとき症状が出ますか?
ソファに座っていると、だんだんお尻の奥が硬くなり左ももが張ってくる。
いつから?きっかけは?
一週間前に上体を前に曲げたとき腰がギクッとなり一瞬腰に力が入ったことがあって、それから。
その時も痛みはなかった。
評価
動作での痛み確認
ソファに座ってるとでる張りは、今は再現できない。
座位で前屈すると腰が硬くて伸びない感覚がある。実際にあまり曲がらない。
仰臥位で、
両膝を立て、横に膝を倒す動作で可動域が狭い(45°以下)。
仙腸関節の可動性検査
立位、
右AS腸骨、左PI腸骨。
座位、
両側仙腸関節可動性なし。
上部胸椎の可動性
座位、
首の前後屈で右側上部胸椎可動性なし。
仙腸関節と脊柱の可動性
伏臥位での仙腸関節と脊柱の可動性検査、
右仙腸関節可動性がない。
右腰椎全体と右上部胸椎はほとんど可動性がない。
腰部の筋肉が張っている。
左の梨状筋が張っている。
施術
六層連動操法
股関節、
仙腸関節、
肋椎関節(特に左上部)、
胸肋関節、
肋骨間、
腰椎椎間関節、
胸椎椎間関節を一通り調整した。
対側の筋を使った神経筋反射療法
両側の梨状筋、
左中殿筋の筋弛緩。
施術後評価
最初の評価での、座位で前屈すると腰が硬くて伸びない感覚は、無くなった。
上体を曲げられるようになった。
仰臥位で両膝を立て、横に膝を倒す動作では、60°くらいまで倒れるようになった。
ソファに座ってどうかは、今は分からないため、しばらく様子をみてもらうこととした。
考察
一週間前に上体を前に曲げ腰がギクッとなたときに、腰部の脊柱起立筋が過緊張してそのまま硬くなったと思われる。
ソファなどに座ると通常腰椎が後弯し骨盤が後傾するが、腰部の脊柱起立筋が硬くなり後弯ができず骨盤が後傾しないため、股関節にイレギュラーなテンションがかかり梨状筋や中殿筋などが過緊張していたと考えられる。