主訴
鼻から後頭部にかけての頭の中で血行不良を感じ、頭がフラフラする。
鼻根部の脇をつまんで揺らすと楽になる。
以前より鼻が低くなった気がする。
首と頭のつけ根の後ろやや右寄りが硬い。
自律神経の不調。
眼精疲労。
30歳代、女性、仕事はデスクワーク。
医療機関の検査では、特に異常は見つかっていない。
症状がでるタイミングは?
常にある。
いつから?
1年2カ月にインフルエンザになってから。
インフルエンザに罹る前から、おでこの奥や目の周りが、冬は冷感、夏は乾く感じはあった。
インフルエンザ後、
眠気がくるのが遅くなった、
空腹感がない、
1〜2キロ痩せた、
などの症状がある。
思い当たる原因は?
普段の姿勢が悪い?
パソコン作業の影響?
施術前評価
頭の中の症状は、今現在もあり、鼻根部をつまんで前方に引きながら左右に揺らすと楽になる。
首と頭のつけ根の右後ろが硬い感じがある。
仙腸関節の可動性検査
立位、
右AS腸骨。
座位、
右AS腸骨。
股関節の可動性
可動性は良いが、左右差があり右股関節の屈曲伸展範囲がやや狭い。
脊柱と胸郭の可動性
伏臥位での脊柱と胸郭の可動性検査では、
右上部胸椎、
右肋椎関節、
左上部の肋椎関節、
右上部頸椎、
に可動制限があった。
頭蓋骨の可動性
全体的に右側の動きが無い印象があった。
施術
六層連動操法で、
右仙腸関節、
右恥骨、
頸椎2番の右椎間関節、
他に、頭蓋骨矯正(調整)を行った。
施術後評価
施術後、頭の中の症状はなくなった。
首と頭のつけ根の右後ろの硬い感じはとれて軟らかくなった。
今、症状は取れているが一年以上続いていたのと、まだ歪みが残っている部位があるため、再発する可能性があるので一週間後に再度施術することを勧める。
1週間後(2回目)
少し良。
鼻骨の奥が動いていない感じと痛みもある。
首と頭のつけ根の右後ろがまた硬くなった。
頭蓋骨の可動性は、全体的に左側の動きが無い印象があった(前回と反対側)。
六層連動操法で、
右股関節、
右肋椎関節と右胸肋関節、
上部胸椎の右椎間関節、
頸椎2番の右椎間関節、
他に、頭蓋骨矯正(調整)を行った。
施術後、
鼻骨の奥が動いていない感じと痛み、首と頭のつけ根の右後ろが硬い感じはなくなった。
また再度症状が戻る可能性があるため一週間後に再度施術することを勧める。
1週間後(3回目)
良。症状は出ていない。
頭蓋骨は可動性は、全体的には動いているが鈍い印象があった。
六層連動操法で、
メンテナンス的に一通り調整した。
右肋椎関節と下部頸椎が少し硬かった。
他に、頭蓋骨の動きの誇張を行った。
症状が1週間出ていないのと、実際上部頸椎の可動性はかなり改善されているため、施術は一旦終了する。
考察
頭蓋骨矯正を望んでいらしたため頭蓋骨矯正も行ったが、第2頸椎と第3頸椎との椎間関節に機能障害があり、そこに付着している脊髄硬膜が脳硬膜を牽引して頭の中に違和感を引き起こしていた可能性がある。
一番の原因は、上部頸椎の可動制限と考えられる。