特に原因となる疾患がない頭痛の場合、
骨格の歪みや首肩の凝りが原因の可能性があります。
骨格の歪みや首肩の凝りが、
頸椎の椎間関節機能障害からの頭痛、
筋トリガーポイント関連痛の頭痛、
頸静脈孔の機能障害による頭痛、
などを引き起こす可能性があります。
頭痛を引き起こす疾患には、
副鼻腔炎、三叉神経痛などがあります。
頸椎の椎間関節機能障害からの頭痛
頸椎2番3番間の椎間関節機能障害からくる頭部の痛みの領域を下図に示します。
頭痛が頸椎2番3番間の椎間関節機能障害の関連痛である場合、頸椎2番3番間の椎間関節を正常化することで頭痛が解消されます。
硬膜の緊張による頭痛
硬膜は、頚椎2番3番に付着しているため、この頸椎2番3番に機能障害が起こると、頭の中が緊張し頭痛を引き起こします。
また、眼の奥の硬膜付着部に痛みがでることがあります。
筋トリガーポイント関連痛の頭痛
頭部に痛みを引き起こす可能性のある筋肉と、そのトリガーポイント関連痛領域を以下に示します。
頭部の痛みがトリガーポイントの関連痛である場合、その筋のトリガーポイントを解消することで頭部の痛みが解消されます。
僧帽筋の頭部の痛みの領域
⇒僧帽筋
胸鎖乳突筋の頭部の痛みの領域
顎二腹筋の頭部の痛みの領域
⇒顎二腹筋
頭板状筋の頭の痛みの領域
⇒頭板状筋
頸板状筋の頭部の痛みの領域
⇒頸板状筋
頭半棘筋の頭部の痛みの領域
⇒頭半棘筋
頭最長筋の頭部の痛みの領域
⇒最長筋
後頭下筋群の頭部の痛みの領域
後頭前頭筋の頭部の痛みの領域
側頭筋の頭部の痛みの領域
⇒側頭筋
咬筋の頭部の痛みの領域
⇒咬筋
眼輪筋の頭部の痛みの領域
⇒眼輪筋
大頬骨筋の頭部の痛みの領域
⇒大頬骨筋
頸静脈孔の機能障害による頭痛
胸鎖乳突筋が過緊張すると側頭骨が内旋し頸静脈孔が狭くなります。
頸静脈孔は側頭骨と後頭骨の間(頭と首の接合部)にあり、内頸静脈と第9・10・11脳神経(舌咽神経・迷走神経・副神経)が通っています。
頸静脈孔が狭くなる(機能障害)と、内頸静脈が圧迫され圧が高まり、脳脊髄液圧の上昇や動脈管の拡張による血管性の痛みにつながる可能性があます。
また、集中力が欠如して考えをまとめたり思いだしたりできない、何らかの下垂体機能障害(ホルモンバランスの崩れなど)を生じます。
頸静脈孔を通る各脳神経が刺激を受け反応すると、
舌咽神経:苦味、塩味の味覚喪失、
迷走神経:めまい、失神、頻脈、不整脈、呼吸障害、胸やけ(胃酸過多)、幽門機能障害(消火した食物の通過障害)、大腸機能障害など
副神経:胸鎖乳突筋の過緊張を強め、胸鎖乳突筋が側頭骨を内旋(頭蓋仙骨系の伸展)させ頸静脈孔をさらに狭くする、という悪循環、
などを生じる可能性があります。
頸静脈孔の機能障害が頭痛の原因の場合、側頭骨と後頭骨の間を開放(頭蓋骨矯正)し、側頭骨、後頭骨に付着する筋肉の過緊張を緩和することで、頸静脈孔の機能障害が解消され頭痛が治まります。