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動き始めに右膝(膝蓋骨周り)が痛む(症例)

主訴

動きはじめに右膝(膝蓋骨周り)が痛む。
スポーツ整形を受診したり、ヨガをやってみたが改善しない。
40歳代、女性、
立ち仕事、週1~2回バドミントン。

動きはじめに右膝(膝蓋骨周り)が痛む(症例)

問診

痛む部位は?

右膝の膝蓋骨周り。

痛みの種類は?

ズキッとする痛み。

いつから?きっかけは?

5年以上前から。
腰を痛めたことがある。
バドミントンを始めてから?

痛むタイミングは?

しばらく椅子に座ったあと、立って動きはじめるとき。
動き出した後や運動中は出ない。

評価

椅子から立ち上がるときの痛みは再現できない。
右股関節伸展制限がある。
右膝伸展制限がある。
右膝屈曲時に内旋制限がある。

歩くとき、荷重応答期の前の初期接地で膝が曲がる。
(足を着くとき膝が曲がるタイミングが早い)

右膝蓋骨の右下外側に圧痛あり

仙腸関節の可動性検査

立位、
右AS腸骨、左PI腸骨。

座位、
右AS腸骨。

触診した感じ骨盤の柔軟性が感じられない。

脊柱の可動性

伏臥位での脊柱可動性検査、
脊柱全体的にやや可動性がない。

施術

六層連動操法

股関節、
膝(右のみ)、
恥骨結合、
仙腸関節、
腰仙部、
肋椎関節、
胸肋関節、
肋骨間、
胸椎椎間関節、
腰椎椎間関節、
肩(右のみ)、
を一通り調整した。

施術後評価

右股関節伸展制限と右膝伸展制限は施術前よりは改善したが、左右差がまだある。
右膝屈曲時の内旋制限は改善した。

動きはじめの右膝の痛みについては、今の時点で痛みの確認ができないため、しばらく様子をみてもらうこととした。

1週間後(2回目)。
動きはじめの右膝の痛みは変化なくまだ出る。
前回と同じ個所と右腸脛靭帯(大腿筋膜張筋)を評価し施術した。

1週間後(3回目)。
前回翌日は痛みが出なかった。
その後、痛みが戻った。
前回と同じ個所を評価し施術した。

1週間後(4回目)。
少し張りがあるが痛みは出なくなった。

考察

右膝を屈曲したとき内旋の動きがなかった。
椅子に座るとき硬いの内旋が無い状態で膝屈曲するため、大腿骨と脛骨の位置がずれた状態になり、立ち上がるときスムーズに始動できなくなっていたと思われる。

歩き方も膝に負担が掛かる歩き方になっている。
前に出した足の踵が地面に着く瞬間に同時に膝が曲がってしまい(踵の転がりが無い)、膝関節の前面の組織と大腿四頭筋にかなり負荷が掛かっている。
歩き方の指導も行った。