気管に水などの飲み物や唾が入る(誤嚥)と、気管から異物を出すために咳反射がおこります。
気管の奥まで入ると激しくむせ返し、息をするのも苦しくなります。
そんなときに、気管に入った飲み物や唾などを楽に出す方法をご紹介します。
方法というよりは体勢をとるだけです。
咳反射も瞬時にとまりますので呼吸が楽になります。
呼吸と飲食(嚥下)の切り替えの仕組み
呼吸しているときは、軟口蓋は下に垂れ、喉頭蓋は上を向いて気管への空気の通路を確保しています。
飲食など嚥下のときは、舌根が上がり、軟口蓋が上がって鼻腔に蓋をして、喉頭蓋が倒れて気管に飲食物が入らない仕組みになっています。
声門も閉じ、呼吸は一時的に止まります(嚥下性無呼吸)。
この呼吸と飲食(嚥下)の切り替えで、口の奥に水などの飲み物や食べ物が残っている状態で息を吸ったり、唾をのみ込むタイミングで息を吸うと喉頭蓋が開いてしまい気管に入ってしまいます。
気管に水など飲料や唾が入ってむせるときの咳の止め方
上図のように頭を低くして、気管の口側が下になるような体勢をとることで、気管に入った水や飲み物、唾などが重力の影響で流れ出てきます。
水の入ったコップを傾けると水がこぼれるように、
気管を傾けることで気管に入った入った飲み物が口の方に流れてきます。
上図の体勢をとるだけで咳反射がおさまり激しくむせ返していた咳も瞬時にとまります。
※頭を低くしますので頭に血が上ります。
血圧の高い人や眩暈など何か持病あって頭を低くすることが困難な人は断続的に行うなど注意して行ってください。