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補正作用・代償作用(脊柱における)

脊柱(背骨)は、頚椎7個・胸椎12個・腰椎5個・仙椎5個(癒合して仙骨となる)・尾椎3~5個(癒合して尾骨/尾てい骨となる)の椎骨から成ります。
それぞれ上下の骨と関節をつくっています。
このうち一部の関節に問題(可動制限)がある場合、他の関節がその問題のある関節の動きを補って余計動きます。
この補うことを補正とか補正作用あるいは代償、代償作用などと呼びます。

補正して動く関節は、本来の可動範囲を超えて動いたり、通常より大きな負荷がかかりますので、関節を構成する靭帯や関節包などの組織に無理がかかります。
結果的に組織が傷んで痛みがでたり、力の入りすぎで硬くなったり(フィクセーション)します。

カイロプラクティックで、よく『痛い場所と矯正箇所は違う』と言うのは、こういった補正作用の関係などがあるからです。

一つの動きが、2方向以上の動きの相互作用で行われることをカップリング(couoling)といいます。
例えば、首を横に捻る場合、頚椎の回旋と側屈の動きが生じ、多少の前後屈も生じます。
人の脊柱では、必ずカップリングされた動きとなります。

※フィクセーション(fixation)とは、
生理的関節運動の範囲内で椎骨の可動性が減少している状態あるいは消失している状態をいいます。
フィクセーションの原因は、筋の過緊張による関節可動域の制限、靭帯の短縮による運動制限などが考えられます。