腰方形筋の付着部(起始と停止)
起始:
腸骨稜の後内側部
停止:
第12肋骨の下縁、
第1~4腰椎横突起
腰方形筋の作用
一側性:
腰仙関節で骨盤を挙上、
脊椎関節で体幹を側屈
両側性:
腰仙関節で骨盤を前傾、
脊椎関節で体幹を伸展、
強制呼吸(呼気、吸気)で第12肋骨を固定
腰方形筋の支配神経と動脈
神経:
肋骨下神経、
腰神経前肢(T12、L1、L2、L3)
動脈:
腸腰動脈の腰枝
腰方形筋のトリガーポイントと関連痛
●がトリガーポイントの位置、
赤く塗った領域がトリガーポイント関連痛領域です。
腰方形筋のトリガーポイントを引き起こす要因
筋肉の酷使(繰り返し重い物を持ち上げる、繰り返し体幹を屈曲するなど)、
体幹を側屈や回旋したときの急な負荷、
胸腰椎の関節機能障害、
脚長が非対称、
日常ズボンの後ろポケットに財布を入れている、
外傷、
など。
身体への影響
腰方形筋のトリガーポイントは、
背中下部の深部痛、
腰痛、
慢性筋筋膜性疼痛症候群、
関節の機能障害、
患側の反対側に体幹を傾けることが困難、
骨盤の患側が挙上、
階段を上ることが困難、
ベッドでの寝がえりが困難、
椅子から立ち上がることが困難、
咳やくしゃみをすると強い痛み、
などを引き起こす傾向があります。
鑑別すべき疾患や症状
腰方形筋のトリガーポイントは、
坐骨神経痛、
大腿骨転子部の滑液包炎、
仙腸関節機能障害、
腰椎椎間関節機能障害、
などとの鑑別が必要です。