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上後鋸筋と下後鋸筋

上後鋸筋と下後鋸筋
上後鋸筋と下後鋸筋の付着部、起始、停止

上後鋸筋

上後鋸筋の付着部(起始と停止)

起始:
項靭帯の下部、
第7頸椎~第3胸椎の棘突起
停止:
第2~5肋骨の後面の上縁で肋骨角の遠位

上後鋸筋の作用

吸気の時に肋骨を上げる

上後鋸筋の支配神経と動脈

神経:
肋間神経(T1、T2、T3、T4)

動脈:
最高部の肋間動脈、肋間動脈背枝

下後鋸筋

下後鋸筋の付着部(起始と停止)

起始:
第11胸椎~第2腰椎の棘突起
停止:
第9~12肋骨の後面の下縁で肋骨角の遠位

下後鋸筋の作用

呼気の時に肋骨を下げる、
下位肋骨を固定する

下後鋸筋の支配神経と動脈

神経:
肋間神経(T9、T10、T11、T12)

動脈:
肋間動脈背枝

上後鋸筋のトリガーポイントと関連痛

●がトリガーポイントの位置、
赤く塗った領域がトリガーポイント関連痛領域です。
上後鋸筋のトリガーポイント関連痛領域

上後鋸筋のトリガーポイントを引き起こす要因

筋肉の酷使、
過度の咳、
不良姿勢、
素早い動き、
長時間の座位、
斜角筋のトリガーポイント、
など。

身体への影響

上後鋸筋のトリガーポイントは、
安静時の肩甲骨深部の痛み、
物を持ち上げる際に痛みが増す、
患側を下にして眠るのが困難、
手の小指のしびれ、
C7~T3の椎間関節機能障害、
などを引き起こす傾向があります。

鑑別すべき疾患や症状

上後鋸筋のトリガーポイントは、
頸部椎間板症候群、
胸郭出口症候群、
肘頭の滑液包炎、
などとの鑑別が必要です。

下後鋸筋のトリガーポイントと関連痛

●がトリガーポイントの位置、
赤く塗った領域がトリガーポイント関連痛領域です。
下後鋸筋のトリガーポイント関連痛領域

下後鋸筋のトリガーポイントを引き起こす要因

筋肉の酷使、
持ち上げ、回転し、手を伸ばす動作が合わさった運動、
背部の過伸展、
外傷、
など。

身体への影響

下後鋸筋のトリガーポイントは、
胸郭後下部に疼痛、
T11~L2の椎間関節機能障害、
などを引き起こす傾向があります。

鑑別すべき疾患や症状

下後鋸筋のトリガーポイントは、
腎疾患、
下位胸椎の神経根障害、
などとの鑑別が必要です。